ボトックス注射ができるようになりました。(その2)ボトックスって何に効くの?
2020/10/12
ボトックスは痙縮を改善します。
(その1)に書きましたが、ボトックス(ボツリヌス菌毒素)は、筋肉の収縮を妨げる作用を持っています。ですので、筋肉が異常に収縮してしまう方に使用すると、収縮が和らげられます。
脳卒中になると、手足に麻痺が起こることがあります。麻痺というのは、自分の思うように手足が動かなくなる状態ですが、動かなくなるだけではなく、筋肉が、常に異常に収縮を続けてしまうようになることがあります。このような、手足の筋肉のつっぱり、こわばりのことを医学用語で痙縮(けいしゅく)といいます。
痙縮が起こると、例えば、この図のように
これらの関節のつっぱりやこわばりは、筋肉の痙縮によるものです。
痙縮を起こしている筋肉にボトックスの注射をすると、筋肉が少し伸びるようになって、関節のつっぱりやこわばりが改善する可能性があります。